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友人・職場の同僚が、がんになったら

がんという経験を経た
友人・同僚の‘その人らしさ’
をサポート

Q:

仕事をしながらがんと闘う同僚のために、どんな心配りをしてあげたらよいでしょうか?

国民の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる時代、友人や職場の同僚ががんになるということは決して珍しいことではありません。では、実際に友人や同僚ががんになったらどうしたらよいのでしょう。どんなサポートが求められるのでしょうか。

福田護先生

答えてくださる方

福田 護 先生
聖マリアンナ医科大学
外科学特任教授
(乳腺・内分泌外科)

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病気を自発的に話すことは難しい

まずは、がんであるということを言える環境であることが大切でしょう。病気は個人に属するものですから公にする必要はないと思いますが、ごく身近な方にさえもまだまだ言いにくいということが実際にあります。兄弟や夫には言えても、母親や子供には言えないということは日常茶飯事。やむを得ず社長や上司に伝えることはあるかもしれませんが、同僚にはなかなか言えない。サポートもさることながら、がんであることを言える環境がなければ、サポートも何も始まりません。個人レベルで打ち明けられたからサポートするということではなく、会社全体でサポートする雰囲気をつくっていくということは、がん患者さんの職場復帰には欠かせない要素ではないでしょう。

職場復帰を拒む空気を醸し出してはいけない

一方、個人的なレベルにおいては、個々のケースに合ったサポートをすればよいのであって、変に気を遣いすぎる必要はないと思います。そもそもその人が持っている能力や生き方をがんになったからといって変える必要はないので、周囲からそれを変えさせるようなことは避けたい。たとえば、既婚者の女性ががんになると、本人が仕事を続けたいと望んでいても、家庭があるのだから職場復帰をしなくてもよいのではないかという雰囲気を周囲がつくってしまい、結果的に職場復帰を阻んでしまうということはよくあることです。

患者さんの変わらざるを得ない部分もある

どんなサポートが必要か、という問いに対する答えはひとつではありません。仕事へのスタンス、職業、肩書き、年齢などによっても変わってくるでしょう。自営業か会社員か、職場は都市部か地方か、男性か女性か。仕事に対して野心的か、それとも自分のペースで仕事をしたいのか。がんの患者さんはいろいろな条件が重なり合う中で、病気を抱えながらも職場復帰を果たしていかなくてはならないのです。病気になると日常生活に戻るのが目標だという言い方をしますが、全く元通りの状況に戻るということはありません。元の職場に戻っていくにしても、がんにかかる前と後では気持ちの上でも、経験の上でもその人には変化が生じています。

がんという人生経験を経て人間性が豊かになったり、逆に不安が強くなったりもします。ですから、既に述べたように過剰な気遣いが必要だとは思いませんが、その人の変化を認識するということはとても重要だと思います。それを踏まえた上で、その人らしさをサポートする―――。がんという命をかけた病気と向き合う中で人生の次のステージを求めて生きていくわけですから、決してひとつのアドバイスだけで完結するものではないだろうと感じています。

その人が自分らしい生活を送れるように、周りがいかに支えるか。たとえば、女性の場合は、仕事のみならず子育てという問題も絡んできます。がんになったことで子供やパートナー、家庭への思いが強くなる傾向もあります。職場復帰と家庭との両立がうまくいくように後押ししたいですね。

 
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Last Updated: 2018/8/03L.JP.OH.09.2014.0841