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友人・職場の同僚が、がんになったら

まずは、がんという
病気について知りましょう

Q:

友人や職場の同僚が患ったがんの種類、病期、治療方針について、私たちはどのように向き合っていったらよいでしょうか?

友人や職場の同僚ががんになったとき、どのようにサポートしたらよいでしょうか。周囲の方々もがんに対する正しい知識を得て、社会全体で患者さんを支えることが大切になります。

福田護先生

答えてくださる方

福田 護 先生
聖マリアンナ医科大学
外科学特任教授
(乳腺・内分泌外科)

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主に私が専門とする乳がんを例にお話をしていきましょう。乳がんは、若い女性に比較的多く、30~64歳代女性のがん死亡原因の第1位です。つまり、家庭の中心である頃に発病し、亡くなっていく。友人や職場の同僚、もしくは同僚の妻が乳がんの治療をされているケースは多いと思います。にもかかわらず、働き盛りの女性の死因のトップであるといった事実を知らない方が少なくないのです。まずは、乳がんに限らず、がんに関するいまのトレンドを知っていてほしいと思います。がんが身近な病気であることや、日本人に多いがんは何か、どの年代に多いがんなのか、悪性度はどうか。友人や職場の同僚にがんと告げられたとき、こうしたがんに関する知識を予め持っていることが、適切なサポートへとつながっていくのではないかと考えます。

周囲も副作用など予め知っておくと闘病が楽になる

そして、がんになって手術や抗がん剤といった治療をすると、障害や副作用が出てきます。たとえば、乳がんではわきの下のリンパ節を切除すると、腕がむくんだり痛みが生じたりすることがありますので、腕に過大な負担をかけないようにしなくてはなりません。ホルモンの変化が起きて、閉経後の症状が強く生じることもあります。こうしたがんの治療にまつわる身体的な困難、どんな負担を抱えているのかについて、本を読んだりインターネットで調べたりしてみたりすることも大事でしょう。がんという病気がどういうものかを知っているかどうかだけでも接し方は変わってきますし、その治療がどういうものか知識を持っているかどうかで当然接し方は変わってきます。リンパ節切除した乳がん患者さんが重いものを抱えていたらさっと代わりに持つ、そんなさりげないサポートを可能にするのは、そのがんについての知識といえるのではないでしょうか。

同僚のがんへの知識が力になる

私自身に置き換えて考えてみると、もし同僚ががんになった場合、私たちは職業上、がんには種類があって、同じがんでも千差万別だということを理解しています。胃がんで胃を全摘した人と一部摘出した人ではどんな差があるかといったことも知っています。専門家集団の職場ですから、どういうふうに接するかという基礎的な知識をある程度持っているので、それをベースにして、その人の持つ専門性や社会に対する価値が発揮できるかたちをサポートすることになると思います。

繰り返しになりますが、友人や職場の同僚ががんになったらという状況は決して現代の日本で珍しいことではありません。日頃からいざそうなった時にも打ち明けやすい環境をつくっておくこと、また、実際に友人や同僚ががんになったとき、そのがんに関する知識を持つことが大切です。

がんという経験を生かした社会参加を実践

私が理事長を務める、がん患者さんの「治療と生活」をつなぐNPO法人キャンサーリボンズ http://www.ribbonz.jp/index.htm では、がん患者さんだけでなく、家族や友人、周囲の方々ががんに関する適切な情報を得たり、交流したりする場を提供しています。そうした場を活用することもひとつの手段でしょう。さらには、がん患者さんが一方的に情報を受け取るだけではなく、がんという経験を生かして、がん患者さん自身が社会へ向けて発信していくことが求められます。職場環境も含め、社会全体でがん患者さんを支え、支えられる仕組みづくりが必要ではないでしょうか。

とはいえ、こんなことを言っていても、もし妻ががんという状況になったら、ただオロオロしてしまうと思うんですけれどね(笑)。

 
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Last Updated: 2018/8/03L.JP.OH.09.2014.0841